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【消費税】軽減税率8%と旧税率8%はちがう。納税者目線の8%を知っておこう!

 
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田中まさき

軽減税率の8%と、2019年9月30日までの8%。
実はチガイがあります。

消費者には関係のない話しですが、経営者や経理担当者はスルーできる話しではありません。

山梨県中央市の税理士、田中です。
以下、おまけが一番ボリュームあります。
反論したい方、議論はいたしませんが、SNSのほうへどうぞ。

タナカ

 

軽減税率(8%)と旧税率(8%)のちがい

2019年9月30日までの消費税率8%には、実は内訳があります。
国税部分→6.3%
地方税部分→1.7%
です。

これに対し、2019年10月1日以降の軽減税率8%は、
国税部分→6.24%
地方税部分→1.76%
となっています。

消費者の立場から見ると、「8%」という数字を知っていれば十分に足ります。
そのせいか、内訳の数字は、一般的ではない印象ですね。

 

8%の内訳がちがう→経理ソフトにも影響あり!

社長、フリーランサー、あるいは経理担当者の方、経理ソフトの入力に注意が必要です。
「9月30日までの8%の取引き」と「軽減税率8%の取引き」、内訳がちがうという理由で、この2つは分けないといけません。

分けないとどうなるか?
→消費税の申告書を作成するとき、苦労することになります。

「税理士の仕事だからそんなの知らない!」
のもアリかも知れません。
しかし、ご自身で申告書を作成する方は、“分ける必要がある”ことだけ、まずは知っておきましょう。

 

<おまけ>なぜ税理士業界が軽減税率に反対したのか

公明党ドヤ顔の軽減税率。
消費税は安いほうがいいに決まっていますし、消費者の生活に優しい印象があります。

それに反対し「10%一本の税率にするべき」と提言してきた税理士業界。
『税理士は自分の仕事がややこしくなるから反対するんだろう!』
と思われた方もいるでしょう。

たしかに、消費税の申告書作成は、税率UPや改正と共に、手間もUPしています。
でも、反対した理由はそれだけではありません。

軽減税率は、日本以外の世界各国で導入されています。
モノの性質によって税率を変えることは合理的に見えますし、消費者にも優しいのでしょうが。。

現実的には、

  • なぜその数字(税率)になるのか、誰も合理的な説明ができない
  • ハンバーガーショップなどの「テイクアウト」と「店内お召し上がり」のミス(事業者のミス)
  • 消費税をめぐる裁判沙汰の増加

などなど、問題が出ています。
(すでに導入している諸外国で出ています。)

良いことだけ言う。
弊害については触れない。
選挙で勝つためだけに利用された軽減税率は、煩雑さだけが残るのではないでしょうか。

食品・新聞についてはUPしない2%分。
この足りない部分は、けっきょくは他でとられるでしょうね。

タナカ

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