売上あるのにお金がない…。ザックリ資金繰りをチェックする方法
忙しく仕事しているのに、どうもお金がないな。。
「そんな時は、ココをチェックしてみよう!」
という記事です。
山梨県中央市の税理士、田中です。
ちょっと経理しておけば、お金の流れが見えてきます。
タナカ
売掛金・受取手形・在庫 の増減
たとえば、2018年3月末日時点・同4月末日時点 の会計データを見比べてみることにしましょう。
4月末日の「売掛金」「受取手形」「商品」「材料」などが、
- 3月末日より増えていたら、資金繰りの観点からはマイナス材料
- 3月末日より減っていたら、資金繰りの観点からはプラス材料
です。
なぜそうなる
売掛金・受取手形が増加すると、入金が先延ばしになっているイメージを持っていただけると思います。
逆に、売掛金・受取手形の減少=キャッシュが入ってきた ということ。
商品・材料などの「在庫」
在庫もいっしょです。
商品買う(支払い)→売上げ→売掛金→キャッシュ
という流れで、ようやく現金化(キャッシュイン)です。
支払いが先・入金が後 というのは、資金繰りの悪化を招きます。
買掛金・支払手形・前受金 の増減
上と同じ2つの時点を例に、考えていきましょう。
- 買掛金などが前月より増えていたら、資金繰りの観点からは「良し」
- 買掛金などが前月より減っていたら、「悪し」
です。
なぜそうなる
まず、減るほうから考えてみましょう。
買掛金(支払手形)の減少は、キャッシュが実際に出て行ったときです。
キャッシュが減るのですから、資金繰りは悪化。
逆に、「買掛金(支払手形)」の増加は、キャッシュが出ていくのを先延ばしにする効果があります。
キャッシュアウトを先延ばしにしつつ、仕入れをしたり、サービスを受けることができるわけです。
→資金繰り的には良好。
前受金
「前受金」については、増えるということ(前受金増加)は、売上げより先にお金が入ってくるということ。
→キャッシュインが早い=お金の流れがいい ですね。
「前受金」の減少は、商品を売ったとか、サービス提供を終えたとか、売上げがたったとき。
または、単純に、売上げ前に返金になったときです。
売上げ・返金が資金繰り悪化というのは、イメージ付きづらいかも知れません。
難しく考えず、「増加(資金繰りプラス材料)の反対だからマイナス材料だ」と考えていただければOKです。
借入金もいっしょ
借り入れが先月より増えれば、手持ちのお金が増えているハズです。
逆に、減っていれば、返済などでお金が出て行きます。
買掛金なども、同じ理屈です。
まとめ
仕事も入るし、売上げも出ているはず。
なのに、手持ちのお金がない。。
そんなときの、カンタンにできる(ザックリな)資金繰りのチェック方法について書きました。
貸借対照表をイメージして、
- 資産(現金・預金以外)の増加は、資金繰りの悪化をまねく
(減少は良い材料) - 負債の増加は、資金繰り的には良好である
(減少は悪化をまねく)
→資産増はマイナス、負債増はプラス。
このチェックをするためにも、毎月の経理は早め早めに行っていきましょう。