弱いを「半分強い」に!

NHK朝ドラ<半分、青い。>「喫茶おもかげ」はつぶれるんじゃないか(損益分岐点のはなし)

 
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田中まさき

「半分、青い。」、今現在、唯一みているテレビです。

舞台が東京に移り登場した「喫茶おもかげ」。
雰囲気のよいお店です。
お客少なめなのもまた、雰囲気のよさUPに貢献している感じがします。

少なめなのに、忙しくないのに、ひとりでやれるのに。
アルバイト募集する店長にツッコミを入れつつ、経営にまつわる 数字のキソ の記事です。

山梨県中央市の税理士、田中です。
お笑い番組は、GYAOやTVerで見ています。

タナカ

 

喫茶おもかげ・アルバイト募集の貼り紙

スズメがある日、「喫茶おもかげ」の店頭に貼り紙を見つけます。
アルバイト募集です。

スズメは店長に聞きます。
「いつも暇なのになんで?」
店長、
「だって、話し相手がいないと寂しいから。」
ふーん、と頷くスズメ。

この何気ないように思えるやりとり。
勝手に想像したのは。。

  • 喫茶おもかげ、潰れるぞ…
  • 赤字タレ流しの、店長の趣味の店にするのか?

ちなみに、そのアルバイトですが。
スズメと微妙な関係にある「マサト」が雇われます。

 

寂しいからバイトを雇うか

人件費って高いです。

どんな仕事も
「フツーにやれば、そうそう赤字にならない」
と言ったりしますが、人を雇えば話しが変わります。
人件費はタイヘンなのです。

人を雇えば、もちろんメリットはあるでしょう。

  • 大勢のお客さんに対応できる。
  • 宴会コースが始められそう。
  • 料理を出すスピードが速くなる。
  • 後片付けが楽になる。
  • サービスがよくなる(?)

しかし、人件費を回収できる利益。
これを毎月出していかないといけません。

「寂しいから」って。。
店長、面白すぎます。

 

「喫茶おもかげ」の固定費を妄想しよう

  • 建物の家賃
  • プラス、マサトのアルバイト代

大きなところでこの2つでしょう。
これを、回収できる売上(利益)を出さないといけません。

できなければ赤字。
赤字が続けば、いずれ潰れてしまうでしょう。

 

自前の建物なら

家賃ではなく、自前の建物だったらどうでしょう。

「おもかげ」の開店時に新しく建てたのであれば、毎月銀行に返済するお金が必要です。
内装代のみかかった場合でも、銀行から借りていれば、もちろん返済アリ。

すべて自己資金で済んだ、あるいは、すでに返済済み(完済)。
ならば、固定費(というより支出)は、大きなところはマサトのアルバイト代のみです。

建物の減価償却費はあっても、建物に借金がないなら、出ていくお金は少なくて楽ですね。

あと、そうでした。
自前だと「固定資産税」がかかります。

 

「喫茶おもかげ」変動費は

変動費とは、お客さん一人一人にかかる経費です。
飲食店であれば、こんな感じでしょうか。

  • 最初にお客さんに出す水、お茶
  • 料理・ドリンク の材料費、水道光熱費
  • 皿などを洗うための水道光熱費

固定費と比べて、少々細かいですが。。
(店内の掃除にかかるお金は固定費です。)

 

限界利益という専門用語

お客さん一人当たりの売上げから、お客さん一人当たりの変動費を差し引く。
これを、「限界利益」と呼びます。

この限界利益を積み重ねて(=限界利益×お客さんの人数)、固定費とイコールになる点。
これを、損益分岐点と呼びます。

「限界利益×お客さんの人数」が、固定費を超えれば、儲けが出てくるわけです。
(↓図の「水色」を「ピンクの直線」が飛び出す=利益が出る状態)

 

 

1年当たり何人のお客さんが入れば、固定費を回収できるのか。
1月当たり何人のお客さんが入れば、
1日あたり何人のお客さんが入れば…。

と、計算することができるわけです。

 

売上目標の設定にもつかえる

ちょっと使い方を少し工夫して、利益目標の設定にも使えます。
固定費に「もうけたい金額(利益)」を足すだけです。

もうけたい利益+固定費 = 限界利益

で、目標達成です。
「< 限界利益」となれば、目標を上回って達成です。

 

「寂しいから」で起こる変化

好きが興じて仕事になる。
のなら、
寂しい解消で、気持ちが入る。アイデアが湧く。
これもあるかも知れません。

すでに十分おもしろい「半分、青い。」ですが、喫茶おもかげ にも期待です。

 

喫茶おもかげ、マサト辞める…(2018.6.1放送分)

マサト、吉祥寺の叔父さん宅に引っ越すことになり、「喫茶おもかげ」アルバイト終了となりました。
この記事の目的とするところと全く関係ないのですが。。

喫茶おもかげ、人件費を原因とする廃業は免れることとなりました。

 

山梨県の税理士:田中雅樹(書いている人)

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