池井戸潤・陸王,ラストのラスト。銀行との付き合いを切ってはいけない。
銀行が「借りてくれ」と言ってきたらどうしますか。
当面の資金繰りに心配がなければ、断るのが普通かもしれません。
でも少しだけ、借りておきましょう。
山梨県中央市の税理士、田中です。
原作「陸王」、1か月以上かかって読み終わりました。
ドラマ版も良いですが、感動は原作のほうが上でしょうか。
タナカ
『陸王』ラストシーン
「陸王」「足軽大将」の製造が機動に乗り、忙しい日々を送る宮沢とこはぜ屋社員たち。
そこへやって来た埼玉中央銀行の支店長と大橋。
支店長と大橋は、こはぜ屋の現況を知り驚愕します。
預かり知らぬうちにメインバンクの座が他行に移ったことも含めて。。
池井戸潤作品の、いわばお決まりのラストですね。
タナカ
ちょっと待って宮沢社長
確かに、埼玉中央銀行は、「陸王」の存続危機に力を貸してくれませんでした。
“貸さぬも親切なんですよ” という言葉で。
それ以外にも、こはぜ屋の将来を語る宮沢をせせら笑う態度をとることもありました。
それくらいバカにされても、会社側から銀行を切るような態度をとってはいけません。
- シルクレイに代わるソールをライバルが開発するかもしれない
- ミッドフット着地が受け入れられず、陸王が売れないかもしれない
- 縫製課のベテランたちが退社し、一気に傾くかもしれない
危機をむかえる可能性はゼロじゃないのです。
借りてくれと言われたら、利息が負担にならない程度の額を考えるべきでした。
物語としては気持ちいい終わり方なのですがね。
現実世界では、セカンドバンク・サードバンクとの付き合いも、大事にしておきましょう
タナカ