資金繰りのハナシ。売上債権(売掛金・受取手形)大きすぎない? 俯瞰できるヨイ方法。
売掛金の額、大きすぎませんか?
客観視できる、いい方法があります。
こじらせる前に、チェック!チェック!
山梨県中央市の税理士、田中です。
回収まで目を光らせないと、「後で支払えばいいヒト」にされちゃいますよ。
タナカ
売上債権が大きすぎないか。計算してみよう
1年間の売上高を365で割り算します。
この結果求められるのは、1日あたりの売上高です。
1年間の売上高 ÷ 365 = 1日あたり売上高
※売上高は「売上高年計」でもOK。むしろ「年計」のほうがタイムリーでいいかも。
【売上高年計とは】
売上高年計とはナンぞや。「経理を始める」「数字に興味をもつ」キッカケになるよ。
次に、売掛金や受取手形の合計額(売上債権の合計残高)を、「1日あたりの売上高」で割り算します。
売上債権の残高 ÷ 1日あたり売上高
求められる数字は、未回収の売上債権が何日分であるかです。
(「売上債権回転期間」といいます。)
例えば、回収のサイトを翌々月の15日として得意先と契約しているとしましょう。
売上債権を1日あたりの売上高で割り算した結果、100日を超えていたとしたならば。
(=売上債権回転期間が100日を超えていた、ならば。)
「あれ? おかしいぞ?」
と、気づくことができますね。
通常なら100日もかからず回収、となるハズなのですから。
回収サイトが長い!→原因を探してみよう
例えば、売上債権回収までの周期が長すぎるのは、次のようなことが原因かもしれません。
- 得意先の資金繰りが悪化していた
- 納品した商品がクレームになっていた
- 督促ができていなかった
- 粉飾決算による架空の売上債権が計上されている
売上債権が大きすぎると、融資を受けるとき(または、銀行などに決算書を見せたときなど)、銀行からツッコミをもらうかもしれません。
(というか、もらうでしょう。)
お金をしっかり受け取ってこその売り上げです。
回収までしっかり、社長が目を光らせなきゃいけません。
まずは、売上債権回転期間を計算。
異常値が出たら、原因を究明し、解決策を考えてみましょう。