フリーランス・ひとり社長むけ。減価償却資産・減価償却費 をザックリつかもう!

減価償却って、どんなものでしょうか。
経費とせず「資産」とし、「資産」をつかって価値が落ちて、落ちた価値を経費(費用)としよう。
というものです。
山梨県中央市の税理士、田中です。
今回の記事では、青色申告の「個人事業主」「中小企業」を前提としています。
白色申告の場合は、勝手が違ってきます。
ご注意を。
タナカ
減価償却資産って?-ザックリ解説
建物・トラック・パソコンなど、1つで30万円以上の資産(減価償却資産)のことです。
「1つ」には、「1組」も含まれます。
例えば、応接セットです。
「ソファ+テーブル」全部でセットと考えられるような資産は、合計で30万円以上となれば、減価償却資産ということになります。
減価償却とは。ザックリ解説
減価償却資産は、買った年(買った期)に、支払った金額すべてが経費とはなりません。
業種や、減価償却資産の種類によって、何年かにわたって経費となります。
数年、あるいは数十年にわたって、売上を生むのに貢献してくれるモノ。
であれば、買った年に、一気に経費とするのはオカシイであろうという考えかたです。
たとえば、90万円のパソコンを買って、4年間に渡り償却。
→1年あたりの経費(減価償却費)は、22万5千円(225千円)となります。
【補足】
図は、2018年1月に購入→使用開始 した場合です。
年の途中に 購入→使用開始 したときは、1年分の原価償却費を月割計算します。
××年で償却。年数はどう決める?
税金の世界では、減価償却費の計算をするときの「年数」は、業種&減価償却資産の種類 により決められています。
一方、会計の世界では、会社(個人)の実態にそって、事業者が年数を決めて良いことになっています。
A社では、トラック1台が年間10万キロ走る。
B社では、トラック1台が年間20万キロ走る。
このように、使う人(会社)によって、消耗度が異なるからです。
なのに、税金の世界では、年数が決められています。
建て前として言われているのは、不平等をなくすため。
使う人が違う・消耗度も違う のですが、外からは見えにくいからです。
実務の世界では、税金の年数
【例】
税金の世界では償却年数10年の減価償却資産。
当社では、5年で減価償却し終える計算をした。
この場合、税金計算のための減価償却費を、あらためて計算することになります。
減価償却費を多く経理した分(金額)は、税金計算では経費となりません。
これがメンドウなので、実務上は、税金計算のための年数を使う人(会社)がほとんどです。
資産と経費
「減価償却資産の金額」「減価償却費の金額」の関係をまとめると、次のようになります。
減価償却資産は、将来、経費になっていくものです。
減価償却を終えた残り、一部費用化した残り、とも言えます。